寒い冬の大恋愛孤独なシンガーソングライターの彼

レパレスウィート
寒い冬の夜。
仕事の帰り道。
私は少し気が立っていた。
会社ではいつものように厳格な上司に強い口調で注意を受け、冷たい同僚に嫌味を言われた。
別に深刻な悩みがあるわけではない。
だけど、心は満たされていなかった…。
そんな時に出会った、シンガーソングライターの彼。
彼が路上で一人ライブをしていて、私がその歌声に足を止めたことがきっかけだ。
彼の歌はメロディラインが素敵で、歌詞は少し物悲しかった。
決して前向きではないその歌詞が今の自分の心境と偶然とは思えないほどマッチしていて、私は涙を思わずこぼしそうになった。
彼はいつも孤独な影を背負っていた。
短編の恋愛小説です。
文字数は約5300字です。