ぼくがボクに興奮するわけがないっ!~お姉ちゃんの弟女装教育~

アパタイト
「やっぱいいよなぁ……千紗先輩……」「そうかなぁ」クラスメイト達がため息と共に窓越しに見ているのは、中庭でお弁当を食べているぼくの姉さん、千紗だ。
暖かな日差しの中で溢れるような笑みを浮かべて、多数の視線を浴びながらもそれを意識せずにいられる姉さん。
「そんなにぼくが羨ましいんだったら、いっそ代わってあげたいぐらいだよ……」「お前はまるでわかってないっ!」ぼくの不用意な発言に、両サイドから肘が脇腹に入る。
姉さんの弟であることが、ほんのちょっぴりだけど、誇らしかった時期があったんだ。
だけど、家ではみんなが知らない姉さんの貌(かお)が…。
「それじゃ、今日は何をしよっかなぁ……」外では決して見せない姉さんの表情。
この時間が長ければ長いだけ、ろくでもないことを言い出すのは確かで。
でも、この時間がアッという間に過ぎ去るとろくでもないことがおきる時間がすぐにやってくるということで……。
結局ぼくには姉さんが何を言い出すのか黙って待っているしかない。
「そうね、いずれにしてもまずは脱いでもらわないとね」