龍の末裔前編
暗黒文庫 西暦二千二十二年七月。それは太平洋上を航海する豪華クルーザから始まった。
十数人のトップグラビアアイドル達が甲板上のプールサイドで、有名誌が主催する撮影会を行っていた。
その最中に国籍不明の潜水艦と遭遇する。
残虐な兵士達により、若い女性以外の乗組員はすべて惨殺され、生き残った女達は潜水艦に乗せられ、拉致される。
海上自衛隊の護衛艦「あきづき」と「Pー一哨戒機」が、拉致された女達の救出に向かう。
だが、救出に向かった隊員達は、太平洋上に展開する夥しい数の国籍不明艦船を目撃する。
その後、日本周辺の国々、ロシア、韓国、北朝鮮、中国や東南アジア諸国の街が、謎の武装集団に襲われる。
若い女性達は拉致され、その他の住民は残虐な手段で殺戮される。
日本政府は、同盟国である米国と連絡を試みるが、一切の応答は無かった。
それはロシアや中国等も同じであった。
日本国は建国以来の危機を迎えることとなる。