背伸び

いつき89
あるところに顔も声も双子のようにそっくりな二つ違いの兄弟がいました。
物心がつく頃から身近にいる、優しくて頼もしい兄の親友に甘えん坊な弟はいつしか淡い想いを馳せるようになりました。
―――十代の終わりひと足先に大人になった兄たちを見つめる弟の心の中では何かが熱く揺らめいていました。
表紙込み全54p