尊敬する司令官を侮辱する妹を許せない姉のお話

じゅうよんセンチメートル
某イラストSNSで無料で上げているものをPDFでまとめました。
そのイラストSNSで私の名前を検索すれば見つけられると思うので無料で読みたい方はそちらから読んでみて下さい。
R-18作品としていますが、エロ描写は乳首の露出等の軽微のものです。
流血などのグロ描写があるので注意。
死にネタ注意。
鬱注意。
駆逐艦の姉は、末妹を、その実力や勤勉さ、駆逐艦らしからぬ堂々たる厳格な態度、重巡洋艦を麾下に置く艦隊旗艦を勤めあげたリーダーシップを含めて同じ姉妹の中で人目置いていた。
他の姉妹も自分含め実力不足とは言わない、しかし姉妹の中で立派な軍人に相応しい姉妹と言えば末妹だろうと朝潮は感じる。
同じ姉妹艦として、その姉妹を連なるネームシップとして、誇らしく感じ、またいささかの尊敬の情もあった。
しかし一つだけ許せない事があった。
自分達の上官をまったく敬わない所か、常に侮辱し、一兵卒の身分にも関らずまるで自分が上官の教官であるかの様に振る舞いあまつさえ、「出来ないダメ生徒を教育している」という態度に常々苛立っていた。
姉は末妹を自分以上に立派な兵士と思っている。
しかし、姉は自分の上官が、兵器である自分を、兵器以上の様に大切に接してくれて、何時だって自分達の身を案じてくれ、戦場から命からがら生還した時、抱きしめてくれて自分の無事を喜んでくれた自分の上官が「クズ」と罵られる事が嫌で嫌で仕方が無かった。
仕方が無かった。
全72ページ、内重複ページ15ページ。