母なる日常

齋藤レンジ
夕日に照らされ、橙色に輝く街。
そこに、一見ごく普通の親子の姿があった。
しかし、母と子は夜になるとオスとメスに変容する。
母性に溺れ、母の体を求める息子。
息子を優しく包み込み、慰める母。
その異様と思える行為は、母と子の日常と化していた。