空が紫色に変わった。
宵(よい)の入り口。
腕につけた黒い安物の腕時計を確認すると、午後6時を回ったところだ。
夏のはじめである。
俺はこの渦を巻く瞳と心で、異世界をたくさん見てきた。
しかし、今見ているこの世界が、現実なのか異世界、非現実なのかはっきりと区別がつかなくなっている。
色眼鏡などをかけているわけではない。
だけど空が見たこともないような濃い濃い紫なのだ・・・・・・・・。
小説。
約2000字。
24ページ。
サマールンルン の作品が 736 件見つかりました 全50ページ

公開日:2022年6月21日
サークル:サマールンルン
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