そのタンスの中には平べったくて少し長いグミが入っていた。
色はグレープ味の紫色である。
怒り狂って気がふれてしまった痩せ細った男が、そのタンスの引き出しをバンッ!!!!!!と閉めた・・・・・。
三軒離れたご近所さんの家の中のリビングに座るお父さんの耳にも届くほどの大きな響きであった。
そのタンスは5日前に開いていた。
5万年もずっとしまったままのタンスだったのに。
側面には海のような苔が生えている。
太っちょのウェイトリフティングの金メダリストが5日前に開けたのだ。
小説。
約500字。
12ページ。
サマールンルン の作品が 736 件見つかりました 全50ページ

公開日:2022年6月21日
サークル:サマールンルン
最安価格:110 円
俺はこの度、ぶっとんだ大きな坂の街に引っ越してきた。この街は、全体が’急傾斜の坂’で成り立っている。角度にして約30度。みなさんは30度の坂というと、どれく...