人は、自分の想念を軽視する。
人は、自らの想念により、想いを遂げることが出来る。
その最も強いものが、呪いであり、その逆も、また存在する。
その想念が、志なかばで途絶えた時、その想念は、怨みとなる。
そして、その怨みが、”呪”となり、人を鬼へと化成(化身)する。
それが、魔の力である。
そして、聖の力が、ある。
この世には、闇の世界と、光の世界が、存在する。
遍(あまね)く地球の半球を覆う闇。
その闇に棲(す)まう「魔」。
闇が「魔」を育み、「魔」が闇を助長する。
闇の中に、闇を形成し、その奥の闇の中に「魔」が、生息する。
古代から、言い伝え続けられた神話の中にだけ、「魔」は生きていた。
そう誰もが、知っている。
しかし、光の世界は、誰もが知っている訳ではない。
遍く闇を駆逐した光り輝く世界。
光が「聖」を育み、「聖」が光を、永劫のものとする。
光の国は、存在する。
これもまた、神話の中に形を変えて、今も尚、生きている。
この世を支配するもの、それは「生」であった。
地球も生きている。
生命体という意味である。
人の一生の単位では、それは、感じることが出来ないかも知れない。
地球の時間の流れと人のそれとでは、違いすぎるのである。
だから、人は錯覚を起す。
地球は、生命体では、ないと・・・「生」を”動く”と考えてみる。
・・・地球は、紛れもなく生きている。
自転しながら、太陽の周囲軌道を、一年掛けて公転する。
地球自身も、マントル対流、地殻変動、大気大循環・海洋大循環などを繰り返している。
地球は、生きている。
「生」を生体反応と捉(とら)えてみる。
人体の免疫システムは、複雑である。
ウィルスの侵入に対して、白血球が阻止し、やがて、抗体が生まれる。
ウィルスは免疫システムによって、死滅する。
地球は、地球を汚染(環境破壊)するものに対して、同じ免疫システムを用いて対処するのであろうか。
環境を破壊するもの、人体で言うウィルスとは、人であろうか?免疫システムが、「魔」であり。
闇である。
「魔」がウィルスを駆逐する。
やがて、人であるウィルスは、生き延びる為に、地球に寄生する為に、進化する。
それが、「聖」の導きかも知れない。
それは、共存である。
「聖」とは、何であろうか?永遠不変の知性体。
そうかも知れない―宇宙に永遠のものなど在るのだろうか。
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