日本においては、教科書的にナチスのことにふれられるものの、その伝えられる姿は実像というにはほど遠いものである。
今の日本ではいまだに左翼的な歴史観が強いが、これはスターリン支配下のソ連の政治戦略と結びついたものであり、事実というよりも謀略に近いものである。
ナチスはこの謀略と戦っていたのである。
これから、ナチスの主要な人物について、列伝風に論じ、できるだけ読者の皆さんにナチスの事実を知っていただきたいと思う。
ということで、第六回目は、戦後を戦い抜いたナチスの男たちを取り上げることとしたい。
筆者も驚いているのだが、これを書いているときにウクライナが内戦状態となった。
西ウクライナで戦っている民族主義者というのが、今回扱っている男たちの中のの一人のバンデーラなのである。
ナチスが播いた種が現代になって芽吹こうとしている姿を見ると、ナチスの長期的な戦略眼に驚きを禁じ得ない。
それ以外の男たちも一度の敗戦でめげることなく、世界を戦場として戦っている。
読者にも戦後の秘められたナチスの歴史に触れていただきたい。
目次はじめに3一.ナチスに入党するまで11二.ムッソリーニの失脚13三.ムッソリーニ救出作戦18四.欧州でもっとも危険な男24五.パンツァーファウスト作戦28六.ドイツの敗戦31七.ゲバラと戦った男バルビー41八.バンデーラという男53九.独ソ戦まで55一〇.ドイツの降伏とウクライナ63一一.バンデーラのドイツ亡命と暗殺67一二ゲーレン戦後の欧州を作った男70一三.ドイツ国防軍参謀73一四.ゲーレン機関の設立80一五.西ドイツの成立とゲーレン機関91画像はパブリックドメインとウィキメディアコモンズのクリエイティブコモンズの画像を利用。
後者については帰属を明記している。
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