忘れられた正室武田信玄正室三条夫人[篝佐代] | 2次元ドットコム ショップ別比較

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これまで武田信玄正室三条夫人というと、長い間、数多くの歴史小説やドラマなどで、名門の公家の家柄を鼻にかける、高慢で、そして嫉妬深い悪妻という否定的なイメージで、繰り返し繰り返し描かれてきた。
しかし、こうした彼女の姿は、実際にはほとんど具体的な史実や当時の史料にも基づいていない、大変に無責任、不公平で問題の多いものである。
そしてこういった三条夫人の、ステレオタイプな悪女・悪妻としての姿は、おそらく、徳川家康正室築山殿と安易に同一視された気配が、濃厚である。
このように、これまで武田信玄正室三条夫人は、無責任に高慢で嫉妬深い悪妻とされて貶められ、無能で影の薄い正室として、低い評価をされ続けてきた。
そしてこれらの評価に加え、当然夫の信玄とは不仲の正室という、三条夫人に対しての従来の、あまりにもこれら型にはまりきった、固定的な見方に、私は疑問を感じ、長年に渡り、彼女について独自に詳細な調査や研究を続けた結果、あまりにその批判根拠が、具体性・実証性に乏しいものである事が明らかになった。
これはおそらく、嫡男の武田義信の謀反とその後の信玄による、彼の幽閉・そして自害させる事になった事の正当化、信玄神格化のための、スケープゴート化、虚像だったと考えられる。
信仰篤い公卿の家出身の公家の姫として、仏教への信仰に生き、武家の正室とはまた違う形で、甲府の信仰面及びその他の面において、夫の武田信玄を陰で支えた、三条夫人の実像と正当な評価を追及した。

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