◆ストーリー舞台はとある一軒の宿。
主人公は、その宿に憑いている神様(自称)です。
そして、この宿は「あの世」と「人の世」の途中に建っているのでした。
宿で働いているのは二名、女将の若菜(わかな)とお手伝いの翔子(しょうこ)。
お客様はさ迷っていた魂達(ヒロイン達)。
宿には一人、また一人と客が増えていき、安息であり、騒がしい時を過ごしながら、それぞれが「何故自分が成仏できずさ迷ってしまったのか」を考えていきます。
しかし、宿の神様にはそんなことは大の女好き。
隙あらば女の子に抱きついたり胸を触ったりして、お客様達のひんしゅくを買っています。
果たして神様は、目的の女の子を成仏・昇天させることが(一応、させるつもりはある)できるのでしょうか。
◆登場キャラクター●宿の神様(やどのかみさま)非常に派手なことが好きで、それは外見にもあてはまる。
黙っていればキリッとした二枚目だか、いつもゲラゲラ笑っているため雰囲気は三枚目寄り。
キザったらしく笑うとキラーンと歯が光る、ある意味レトロなキャラ。
女好きでもあるため、合意の上ならさ迷う魂とも行為に至る。
主人公は、未練も何もかも強引に断ち切る手段が嫌いなため、時間がかかっても本人が未練を断ち切って成仏する方法を取っている。
宿を作り上げたのも、最初は若菜の未練を断ち切るためだったのだが、あれよあれよという間に他の魂が漂着してしまい現在に至る。
●柏原雅(かしわばらみやび)小柄で愛らしい少年。
一見すると女の子のような風貌をしているため、初対面の相手にはよく間違われる。
ただし性格は非常に強気で、事あるごとに神様と対立している。
家族構成は女ばかりで、母、姉が三人、妹が二人という構成だった。
しかもその全員が豪快な性格をしており、少年はその中でいつも揉まれながら(いじめられながら)過ごしていた。
最近になって独り暮らしをしていたが、その直後に事故死。
ようやく女だらけの生活から解放されたのに、それを満喫できなかったことが心残りとなっている。
そのため、基本的には女が苦手。
●藤宮若菜(ふじみやわかな)いつもおっとりとしている女性。
宿で働いているため、基本的には女中の格好で過ごしている。
ニコニコとした笑顔を絶やさないため、目が細い。
逆に怒ったときは非常に大きくなるため、彼女の目が大きいときは誰も近寄らない。
死後、あの世に逝くことができずさ迷っていたところを神様に助けられ、未練を断ち切るため宿を用意してもらった。
そのため、仕事に対しては人一倍一生懸命。
「誰かのために働くことが本当の幸せ」と祖父から聞かされて過ごしたことが、彼女の行動の源となっている。
●高原翔子(たかはらしょうこ)元気が体から溢れている女の子。
格好は若菜と同じく女中だが、これは若菜に憧れて格好だけ真似している結果。
一応仕事のほうも手伝っているが、あまり役には立っていない。
お淑やかさのカケラもない性格をしており、いつも宿の中を飛びまわっている。
生前は好きだった男の子がおり、勇気を出して買ったバレンタインのチョコを持って帰る途中、交通事故で死んでしてしまう。
早く一人前の女に見られたいという欲求が強い。
一人称は「翔子」と自分の名前。
神様からは「ちび太」と呼ばれている。
●倉橋愛美(くらはしまなみ)不治の病で死んだ少女。
人生のほとんどを病院で過ごしていたため、現世に対する思いが強い。
世間知らずな一面があるため、騙されやすい性格をしている。
外見的にはどこかのお嬢様といった雰囲気があるが、性格的にはどちらかと言えば明瞭で活発。
●夏樹薫(なつきかおる)学園生活では女子ながら応援団長を務めていたほどの活発な(むしろ男勝りな)女性。
義理人情に厚く、困っている人を見ると放っておけない。
ボランティア活動などにも積極的に参加していた。
一見竹を割ったような性格で、物事は白黒つけないと気が済まない。
そのため、自分がさまよう魂として宿に来たこと自体も納得がいっていない。
生前の学園生活では、女として見られることがあまり無かったので、恋愛に憧れている。
●長谷川朱美(はせがわあけみ)宿にいる客の中では一番年齢が高い。
そのため何かと相談事を受けることが多く、また誰かが悩んだりしているとすぐにそれに気付く勘の良さを持っている。
普段の雰囲気が余裕に満ちている部分もあるため、相談事をもちかけるほうも話しやすいらしい。
●神薙ほとり(かんなぎほとり)いつもぼーっとしながら過ごしている少女。
感情の起伏が乏しく、何に対してもあまり興味を持つことができなかった。
声が小さくボソボソと喋るため、当然友達らしい友達もいない。
ちなみに、考え事をしていると前髪をいじるのがクセがある。
●死神人の世に行き、間もなく死を迎える者の魂に安らぎを与えている死神。
彼女の場合はだいたい二日、三日程度の誤差であれば先に魂を回収することにしているが、このあたりは主人公と全く考え方が違うため意見のぶつかり合いになることが多い。
(死の寸前の魂には悪霊などが寄ってきて苦痛を与えるため、それを長々と放置するよりは早めに安らかな死を与えたほうが良いというのが彼女の考え方)主人公との付き合いはそれなりに長いが、今回の宿の件については真っ向から反対している。
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